尋常性疣贅の治療
1.疣贅の定義
いぼはウイルスに感染したウイルス性疣贅と軟性線維腫、脂漏性角化症(老人性疣贅)に分けられます。ウイルス性疣贅は疣贅と伝染性軟属腫(水いぼ)に分けられます。
2.ウイルス性疣贅の病型
ウイルス性疣贅には尋常性疣贅、扁平疣贅、尖圭コンジローマなどがありますが、ウイルスの遺伝子の違いにより症状が異なります。現在220種類以上のヒト乳腺腫ウイルス(HPV)が確認されています。
3.感染経路
人から人への直接的接触で感染しますが、銭湯、温泉施設、プール、ジムなどの公共施設での間接的接触の報告もみられます。手の指が湿った状態が続いたり小さな外傷がある時も感染する場合があります。
4.治療
液体チッ素凍結治療が第1選択です。疣贅治療ガイドラインで行うよう強く勧められています(推奨度A)。
2週間に1回位続けます。治りにくい時はスピール膏(貼り薬)、サルチル酸軟膏(塗り薬)による治療も行います(ガイドラインで強く勧められています(推奨度A))。また、ヨクイニン(ハトムギの皮を除いた種を乾燥させた生薬)を内服する治療も行うよう勧められています。(推奨度B)。
治りにくい場合はオキサロール軟膏(活性型ビタミンD3)を塗ってサランラップで密封する治療も行うことがあります(ガイドラインで行うことを考慮してもよい。推奨度C1)。
伝染性軟属腫(水いぼ)
伝染性軟属腫ウイルスの感染でおこります。
ヨクイニン(ハトムギ)を飲めば6カ月から1年で治ります。
老人性疣贅
中高年の頭や顔、体に多く、良性腫瘍の一種です。液体チッ素でとれるものもあります。
スキンタッグ(首のイボ)
中高年のくびや脇にできます。線維腫と言う良性腫瘍です。根底の部分がくびれていてその直径が2mm以下なら小さなハサミで切り取ると跡が目立ちません。