帯状疱疹(ヘルペス)の治療
1.原因
水痘(水ぼうそう)帯状疱疹ウイルスに初めて感染した時、水痘(水ぼうそう)になりますが、
このウイルスは神経節(神経の細胞と繊維が集まってこぶ状になった部分)の細胞の中に潜伏して残ります。
いろいろな原因で免疫力が下がった時にこのウイルスが再活動して帯状疱疹が発症します。
ウイルスは神経の突起の中を通り、その時神経を傷つけ痛み(神経痛)をひきおこします。
そして、皮膚に到着すると小さい水ぶくれをつくります。
2.疾学
80歳までに約30%の人が経験するといわれています。再発の危険性は1~6%です。
3.治療
◎急性期の治療
発疹(中心が少しへこんだ小さい水泡の集まり)と痛みがあり診断が確定すれば、すぐに治療を始めます。
なるべく瘢痕(あと)を残さないことと、帯状疱疹後神経痛を残さない事が重要です。
発疹がみられてから5日以内にのみグスリ治療を始めるのが最もよいとされています。
バラシクロビル6T×7日間(3割負担で1日分210円×7日)の治療が強く推奨されています。
腎臓の働きが下がっている人は、アメナリーフ2T×7日間(3割負担で1日分710円×7日)の治療も強く推奨されています。
妊婦、授乳婦の方も使用可能です。
◎疼痛管理
神経痛が治りにくい場合は早目にペインクリニックに紹介し日本ペインクリニック学会の治療方針にもとづいた治療を受けていただきます。